ガチャとその規制
十二世紀の教会法、持統天皇の双六禁令、江戸のカルタ禁令——この帯はずっと「運の遊びと法の追いかけっこ」を描いてきました。その最新の一章がこれです。2012年5月18日、消費者庁が「コンプリートガチャ」は景品表示法のいう「カード合わせ」に当たるという見解を出し、7月1日から適用されました。決められたのは絵柄の揃え方についての解釈ひとつです。それだけで何が起きたか——発表の前後、東京株式市場でソーシャルゲーム関連の株が急落し、「コンプガチャショック」と呼ばれました。遊びの中の景品の解釈が、会社の値段を動かしたのです。2016年には人気タイトルの排出率をめぐる炎上があり、業界団体がガイドラインを作りました。⚠️ただし、そのとき個々のアイテムの確率を必ず表示せよという義務にはなっていません。禁じる、課税する、解釈する、自主的に決める——形は変わっても、追いかけっこはまだ続いています。