囲碁
白と黒の石で陣地を囲む、純粋な「競う」の遊び。起源については上の神話に書きましたが、もうひとつ面白いことがあります。現存する古い盤は、いまの19路ではありません。前漢の景帝陽陵から出た盤も、後漢の望都の墓から出た盤も17路でした。囲碁は最初から今の形だったわけではなく、線の数が時代とともに増えていったのです。「最初とされるものは、たいてい今と違う姿をしている」——この地図が何度も出会う形です。日本へ渡ってからは家元と段位の文化に育ちました(→遊びの列島)。
神話の訂正
囲碁は堯帝が息子のために発明した(前2300年ごろ)
伝説の域を出ません。文献上の最古の言及は『左伝』(前548年の記述)で、考古学の物証は前漢・景帝陵から出た盤です。しかもその古い盤は十九路ではなく十七路でした。起源を聖王に帰すのは後世の権威付けの型で、この地図が何度も出会う「最初の前に前がいる」構造のひとつです。