狩りと共闘
この潮流の前史はドリームキャストです。モデムを標準で載せたハードに『ファンタシースターオンライン』(2000)が出て、家庭用ゲーム機で本格的にオンラインのRPGを遊べるようになりました(世界初ではありません。パソコンには『Meridian 59』や『Ultima Online』が先にいます)。2004年、プレイステーション2の『モンスターハンター』。オンラインで一緒に狩るという設計でしたが、当時の回線とインフラでは難しく、開発も苦戦しました。初代の手応えは「もう少し」でした。転機はPSPです。プロデューサーの辻本良三とディレクターの藤岡要は、ネットにつなぐ敷居の高さをずっと感じていたと語っています。そこでアドホック通信=その場で持ち寄ればすぐ遊べる形にした。『ポータブル』(2005)『2nd』(2007)『2nd G』(2008)と進むうちに、昼休みや放課後にPSPを持ち寄って狩る風景が、日本のあちこちに現れました。技術で解いたのではなく、遊ばれ方を変えて解いた課題です。ジャンル名の「ハンティングアクション」はカプコン自身の表記から始まり、『ゴッドイーター』(2010)『討鬼伝』(2013)『フリーダムウォーズ』(2014)と各社が受け継いで定着しました。そして2018年『モンスターハンター:ワールド』が、据置機で最高品質・全世界同日発売という方針で世界の棚へ出ます。日本の路上で生まれた「持ち寄って狩る」が、いまはクロスプレイの世界標準になりました。