盤双六と禁令
バックギャモンの親戚が大陸から渡ってきて、日本で賭けの道具として愛されすぎました。『日本書紀』によれば、持統天皇3年(689年)12月に双六を禁じる令が出ています。この列島でいちばん早い「遊びの禁令」の記録のひとつです。おもしろいのはその後で、禁令は一度で終わらず、奈良から平安へと何度も繰り返されました。何度も禁じるということは、何度も遊ばれていたということです。そしてもう一つの逆説——正倉院には、聖武天皇ゆかりの木画紫檀の双六盤が、いまも残っています。紫檀と黒檀、象牙と鹿角で鳥や唐草を象嵌した、国家の宝物としての双六盤。禁じられた遊びの道具が、千三百年ぶん大切に保管されてきました。※この盤の写真は宮内庁の利用条件(営利での使用は不可・画像の配布なし)により、この地図では掲げられません。実物は正倉院展の折に、本物に会えます。